冬の日射を取り込むとはこういうこと
さいたまで設計にこだわった木の家を建てている、昭栄建設の注文住宅 Shoei彩工房の筋野です。
こんな寒い冬だからこそ、暖かい木の家がいいですね。
外は寒くても家の中では暖かく過ごしたい、出来ればもこもこ上着なんか羽織らずに薄着でいられる家が健康的でいいと思っています。
そのためには、断熱性能と気密性能のいい家を建てること。
このブログで何度も書いていますが、断熱性能だけ良くてもダメです。
今回は断熱・気密・日射を改めて整理したいと思います。
断熱性能と気密性能
北風ぴーぷーの寒い冬の日に、何枚もセーターを重ね着してもスースーして寒い姿が想像できると思います。
セーターの上に、風をシャットアウトする薄い素材のものを着れば、保温されて暖かい。
家も一緒で、セーターが断熱材の役割をし、風をシャットアウトする薄い素材が気密の役割です。
そして、断熱性能は計算値でUA値(W/㎡・k)にて表され、気密性能は測定値でC値(c㎡/㎡)で表されます。
断熱性能と気密性能、両方良くないと家は暖かくならないのはこういうことです。
断熱性能を示すUA値(W/㎡・k)の数字だけに惑わされないよう、注意してくださいね。
彩工房では、UA値0.46W/㎡・k、C値1.0c㎡/㎡以下(測定値平均は0.5~0.6c㎡/㎡)の家を建てています。
家の必要暖房能力
それでは、実際にUA値0.46W/㎡・k、C値0.6c㎡/㎡の家を建てた場合、どれくらいの暖房能力(kw)が必要になるのか、計算してみましょう。
今回は部屋ごとではなく家まるごとで計算しますので、床面積を100㎡(30.25坪)とします。
必要暖房能力の計算にはUA値ではなくQ値という数字が必要になるのですが、簡略式で変換できます。
Q=2.67×UA+0.39
必要暖房能力(kw)=(Q+C/10)×床面積×(暖房設定温度-地域の年間最低温度)/1,000
で求められます。
当てはめると・・・
(1.62+0.6/10)×100×{23-(-4.6)}/1,000=4.64kw
※暖房設定温度を23度、最低気温を気象庁データより2020年さいたま市最低気温としました。
となります。
必要暖房能力4.64kwということは、エアコンの定格能力で選ぶと14畳用4.0kw~18畳用5.6kwで家全体の暖房が可能という計算になるわけですね。
ちなみに床面積100㎡を畳数に換算すると、約60畳となります。
Q値を簡略式で求めているので、詳細計算とは数値が若干異なりますが、目安とするには十分だと思います。
この計算には日射取得による熱量が入っていませんので、太陽が全く出ていない状況での必要暖房能力ということになります。
日射取得による熱量
日当たりのいい窓際は、ぽかぽかして暖かいですね。
それが太陽の力=日射取得による熱量です。
一般的なリビングについている窓の面積約3㎡(幅1.6m×高さ2m)で、日当たりのいい場所だとおおよそ600w相当の熱量を取得することができます。
600wってどれくらい?というと、電気ストーブをお持ちの方だと想像しやすいかもしれません。
弱運転で600w、強運転で1,200wくらいじゃないでしょうか。
600wでも結構な暖かさだと思います、それが太陽の力でただでゲットすることができるのが日射取得です。
2021年1月16日、10時頃の美園モデルハウスのリビングです。
今日は天気も良いので、南側の窓から日射が入っているのがよくわかりますね。
2つの窓面積を合計すると約7.7㎡あるので、1,400w=1.4kwの熱をただで取得していることになります。
先ほど計算した100㎡の家に当てはめると、太陽が出ている日は必要暖房能力4.64-1.4=3.24kwとなり、エアコン定格能力では12畳用(3.6kw)で十分ということになるわけです。
冬の日射を取り込むということは、こういうことです。
だから彩工房では、敷地と周辺環境をよく考えて、なるべく冬の日射を取り込み夏の日射を遮る設計を考えるわけです。
今日は家づくりにおいて大事な話でした。
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